息子のぬいぐるみにパジャマを着せると反応がおもしろかった
息子、お風呂上がり直後は暑いので、肌着とズボンだけ着たら、逃げる。
しばらくはそのままでいてくれてもいいのだが、寝相も悪く、布団を蹴り飛ばすので、寝る前は、温かくして寝てほしい。
でも寝る時間になっても、パジャマの上を着るのは嫌な様子。
毎回毎回、朝から何かにつけて、いやいや言って、時間がかかる。しばらく好きにさせ、放置しておくと、何回目かの呼び掛けには応えてくれたり、自分からやって来たりする。だが、寝るときは、悠長に息子の好きにさせてはいられない。寝る時間は大切。早目に寝かせてあげたい。
そこで、母は思いつきで、そのパジャマを息子のお気に入りのぬいぐるみに着せてみた。そして、それを息子に見立て、話しかけた。
「まぁ、〇〇くん、なんておりこうさんなの。
パジャマをちゃんと着られるなんて。
さすが〇〇くん!
さあ、ねんねしようねー!」
そして寝た。
息子は自分の名前が呼ばれる度に、うんとかうんとか言うている。
(でも、おかしい。母は僕じゃない、ぬいぐるみに声をかけている?)
ザワザワザワ...
「ねんね、気持ちいいねー!
〇〇くんは、おりこうさんだなー!」
またぬいぐるみに話しかけた。
息子、うんと言うも、さすがに自分に声をかけられていないことに気付く。
こんな状況、世にも奇妙な物語にありそう。
いつの間にか、自分が誰かにとって変わられている。
恐怖だ。
きっと息子も変なことをしている母を奇妙に思ったに違いない。
ぬいぐるみをおしのけて、僕はこっちよーと言わんばかりに、にこにこ布団に入ってきた。
その後、パジャマを素直にきてくれた。
偉いぞ息子。
反応がとてもかわいかった。